【堀 篤コラム】東京市場のボックスとNYのサマーラリー
公開期間:07月24日07:45〜07月24日07:45しかし、今週後半には、FOMCと日銀政策決定会合が予定されており、火曜水曜にはここへの警戒感が出てくるのではないだろうか。
米国の政策金利は0.25%の上昇がほぼ確実視され、市場には織り込まれている。問題はその後の見通しにFRBがどれほど踏み込むか、だ。米国景気への売反要素が強調されるようだと、相場の雰囲気が冷えるだろう。また、ドル高への警戒感が表明された場合は、特に東京市場にはつらい展開となりやすい。
日銀には、政策変更の可能性が取りざたされている、最近、植田総裁が頻繁に使う「不確実性」というキーワードが、いつどのような形で政策変更につながるのか、が専門家の間でも意見が割れるところだ。
こちらもまた、YCC(イールドカーブコントロール)の変更があれば、それは金融引き締めの前段階と捉えられ、ドル円の下落(円は上昇)を通じて、株式市場を揺さぶる可能性がある。
いずれにしても、日経平均が32000円から340000円のボックス圏にある、という考えは変わらない。上記のような懸念が薄まれば、日経平均は34000円に向けて上昇する可能性があるが、高値を積極的に追うような環境では無いだろう。一方で、上記の懸念が表面化すれば、日経平均は33000円から下落し、前回安値の31800円程度からのリバウンドとなるだろう。
今週は、どちらになるかを見極める週となる。
投資家にとっては、リバウンド狙いの方が、利益を出しやすい。上昇した場合は様子見、下落した場合は、32000円近辺で買うチャンスを見つける戦略になるだろう。
一方で、NY市場は、ダウで36000ドルを目指す展開となっている。FOMCの状況によっては、その動きがさらに加速するだろう。機関投資家にとっては、現状では、無理して東京市場を買う環境では無い。NY市場のサマーラリーについていく方が簡単だからだ。
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