コラム 初押しは買い
公開期間:11月20日15:30〜11月30日00:00このまま上昇し、11月9日の23382円をクリアする、というシナリオは少し強すぎるだろう。
あと若干の時間をかけて揉み、その後、9日の水準に挑戦する、というのが理想的な動きであり、そうなる可能性は高い。
ポイントの一つは、米国税制改革の動向だ。
トランプ氏のいう「歴史的な税制改革」は法人税35%から20%への引き下げと、個人税制の簡素化(7段階から4段階へ)だが、その成立は正念場を迎えている。
この減税法案は、下院では可決したが、上院での見通しは厳しい。すでに上院での案では「実施は1年後」などの修正をなされ、共和党議員52名のうち1名は反対を表明している。共和党議員から反対票が3つ出れば、可決成立はできないだろう。また、ロシアによる大統領選疑惑も、トランプ政権の足を引っ張ることになりそうだ。
上院での採決は23日の感謝祭後に予定されているが、それまでの共和党議員の動向が株式市場やドルを左右する展開になりそうだ。
しかし、日本株の出遅れと世界的な資金余剰、という二つの要因は、まだまだ。
東京市場に追い風となる。
年初来の上昇率は、先週の東京市場の下落で、NY市場を再び下回った。ドイツDAX指数に対しては上回ったままだが、数年来の出遅れに対する取り戻しは、まだ始まったばかりだ。
捉え方によっては、米国税制改革への懸念は、欲しかった押し目の理由にされているにすぎない、という感じもある。
日経平均は、第一波動の上昇が21.5%、それに対して想定される第二波動は15%程度と読んでおくのが妥当だろう。そう考えると、日経平均は、押し目後の上昇目処が25000円程度かと思われる。
その時期は、前述した米国税制改革の決議動向によるが、これが否決されたとしても「そもそもそれほど当てにしていなかった政策」という開き直りができるまでの我慢だろう。
前回触れたように、マザーズ、ジャスダック両市場の時価総額上位銘柄も注目すべきだろう。
そーせいグループやGNIグループ、日本マクドナルドなど、業績やテーマ性などの要素を考慮し、ウォッチしておくべきだろう。
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