コラム 下値を固めた日経平均株価
公開期間:05月23日10:30〜11月30日00:00日経平均株価は先週、2万円にのるチャンスを逸した。
先週火曜日の5月16日には、19998.48円と、20000円まであと1.52円と肉薄したが、そこで、トランプ大統領のロシア疑惑によって、下落している。
しかし、この下落は、テクニカル的に見れば、決して悪い結果ではない、という見方もできる。
その理由は、二つある。
一つには、この調整が「窓埋め」になったということ、もう一つは、いわゆる「達成感」を市場に持たせなかったことにある。
連休中の5月2日から連休明けの8日(営業日では翌日)、日経平均株価は上昇し、19464.30円から19705.13円までの間に窓が開いていたのが、今回の調整で、5月18日にこれを埋めている。
このことによって、今後の相場展開において、下値不安が薄くなったという感触はある。
また、もし先週中に一度2万円に乗ってしまっていれば、そこに達成感が出て、日経平均は、本格的に調整色を強めていた可能性すらある、という人もいる。
テクニカル的なこのような見方が、どれほど当てになるかは不明だが、市場心理の一部を言い当てていることは間違いなさそうだ。
◆円高耐性とジャスダック銘柄に注目
しかしそれ以外に、私はこの間の為替の動きに注目すべきだと思っている。
ドル円は、5月18日から19日にかけてドル安に動き、5月16日の113円台から5月18日には110円台前半まで下落した。
その後、111円台までは戻ったが、その後も依然として111円前半を動いている。 こういった膠着状態の中、日経平均は、ドル安下でも戻りを演じる局面があった。つまり、相場は円安=株高、円高=株安の方程式から抜け出そうとしているのではないか、とい仮説を立てたくなるのだ。
さらに、日経ジャスダック平均もまた、週末となった5月19日には、5月11日の高値3091.76円を上回ってきた。
こう見ると、依然として市場に買い意欲は強く存在すること、円高に対する耐性がつきつつあること、という二つのことが言えるのではないだろうか。
円高銘柄については前にも触れたことがあるが、ジャスダック銘柄の中にもそのような銘柄は多い。
この市場は、上昇が始まると長い、という特徴もあり、今後、ジャスダック銘柄に注目する投資家は間違いなく増えるだろう。
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