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耳より株通信

  • 新高値をとりにいく日経平均

    公開期間:12月22日08:30〜11月30日00:00
    ■大納会高値となるか?

    先週は、FRBが、利上げ開始へ慎重姿勢を見せ、株式市場は一気に反発した。先週のコラムで1日か2日で終わるだろう、と書いた調整は、予想通り2日で終わったが、その後の反発のスピードは、予想以上だった。

    今週は、18030円の今年の高値を抜いてくる動きを前提に考えるべきだ。

    クリスマス休暇絡みの市場は、東京は23日が休み、NYは24日が半日、25日が休み。ただし、多くの米国機関投資家は、基本的には今週いっぱいは休みをとる。

    誤解を恐れず言えば、よほど焦っているか、働き好きな金融マンで無い限り、この時期、海外の投資家は熱心に動かない。

    しかし、その中で、東京市場は高値に挑戦することになるだろう。先週、日経平均株価は25日移動平均線を上回ったが、その上回り方が、あっけなかった。夏以降はこの25日線を基準に動いている気がするが、あと1週間を25日線よりも上で動き、18000円台で年末を迎える可能性は高いと見る。

    そう考えると、あまり細かいことは考えずに、日経平均採用銘柄を買い進めることが、最も勝率が高いだろう。
    年末、株式市場の最後の上昇を「掉尾の一振」(とうびのいっしん)と呼ぶが、この環境だと、市場関係者は皆、これに期待しているだろう。

    一方でIPO銘柄は動きが弱い。しかし、近いうちに底をうつことは間違いなく、その動きも監視したい。

    石油関連会社の買収のニュースなどもあったが、年末ぎりぎりで出てくるニュースは多い。あちこちに視線は移るだろうが、大納会高値を楽しみにしたい。


    ■ネットセキュリティが注目される

    ソニーピクチャーズへのサイバー攻撃の犯人が北朝鮮だ、とFBIが断定し、オバマ大統領までもそこに言及したことが、話題を大きくしている。
    ソニーピクチャーズは、19日に、25日に予定していた(北朝鮮の指導者を風刺するような)映画の公開を取りやめ、再考すると発表している。

    オバマ大統領は、北朝鮮の関与を非難し、ソニーピクチャーズに対して同情する、と述べたが、映画は予定通り公開すべきだったと述べた。

    元々、市場では、上場企業に対するハッキングによるインサイダー情報の流出が懸念されている。
    ハッキングによる情報取得による株式売買や、サイバー攻撃をしておいて空売りをする、など、ネット犯罪と投資は、組み合わせれば恐るべき「闇の力」を発揮するのだ。

    こういった動きに合わせ、ウェブセキュリティの銘柄に注目が行きやすい環境ができている。
    注目は、以下の銘柄群だ。

    有人監視のセキュアヴェイル(3042)
    海外展開のポールトゥウィン・ピットクルーHD(3657)
    ウィルスバスターのトレンドマイクロ(4704)
    トレンドマイクロと関係が良いアズジェント(4288)
    官公庁向けのネットセキュリティが強いNVC(3394)
    企業向けPC保守のモジュレ(3043)
    など

    ■週足十字線の銘柄

    全体の相場に乗るのが一番の一週間だが、あえて週足の十字線を引いている銘柄を挙げてみよう。
    下落してきたところで週足が十字線を引き、かつ、翌月曜日にプラスで始まる銘柄を狙って速攻で買うのが、「週足十字線戦略」だ。
    十字線は、よく「反転の合図」とされるが、私は、週足でしか参考にしない。また、翌月曜日がプラスで始ることが条件だ。

    先週の「週足十字線」銘柄の中で、行けそうな?銘柄を抽出しよう。

    2060 フィードワン
    2587 サントリー
    3501 住江織物
    3529 アツギ
    4183 三井化学
    4569 キョーリン製薬
    4615 神東塗料
    5358 イソライト
    5464 モリ工業
    5480 冶金工業
    5809 タツタ電線
    7917 藤森工業
    8303 新生銀行
    9104 商船三井
    9066 日新
    9479 インプレス

    この中で月曜日、プラスで始る銘柄をいくつか買って、年末か、来年年初まで保有すれば楽しみにできるかもしれない。

    株式アドヴァイザー 堀




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  • 新規上場銘柄への投資

    公開期間:12月15日09:00〜11月30日00:00
    ■NY下落でも堅調な動きが予想される東京市場

    先週は、NYが大きく下落した。
    原因は、原油価格の急落と、中国の景気鈍化懸念だ。

    この二つの要因は、日本経済にとってどうかと言われると、実は米国ほど悪影響は受けない。
    確かに、市場としての中国の消費量が落ちると、それなりの影響はある。しかし、一頃の「理財商品」を巡る中国財政の破綻懸念や、反日運動による日本製品の不買運動に比べれば、多少の景気減速は、織り込み済みと言えるだろう。

    また、原油価格の急落も、シェールガスによる資源立国を目指す米国には痛いかもしれないが、日本企業には好影響のほうが大きい。もちろん、原油安は円安と相殺されてコスト減が打ち消されることにはなるものの、輸出企業の為替差益のことを考えれば、経済全体では決してマイナスではないだろう。

    また、東京市場には特殊要因が二つある。
    一つは選挙で、一つはPKOだ。

    選挙で自民党が圧勝しており、これを安定政権の誕生として、株式市場は前向きに捉えるだろう。
    また、先週の下落局面で出動しなかった日銀によるETF買いが、おそらくこれから年末にかけて現れると思われる。

    こうしたことから、一旦下落するとしても、おそらくは1日か2日、その後、反転してくる可能性は高い。
    ■年末まで駆け込みIPO

    一方、年末までの2週間あまりで、多くの個人投資家が注目しているのが、IPOだ。年末までの間に、なんと23銘柄が新規上場を果たす予定でいる。

    中でも12月16日には5銘柄、17日、18日はそれぞれ3銘柄、とこの3日間で11銘柄がデビューしてくる混雑ぶりだ。

    このような状況だと何が起こるかというと、資金の分散だ。IPO銘柄を狙う資金が一定量だとすると、一銘柄に対する買いが薄くなり、それだけ、初値は低く抑えられる可能性がある。

    最近のIPOが初値買いでも成功している例が多いことを考えると、これらの銘柄を少しずつ買っておくのも良いだろう。

    ほねつぎチェーンという上場企業には珍しい業態のアトラ(6029)は、PERが10倍をきる割安さと、主幹事が野村HDだ、というプレミアムに期待。
    一方で、16日の上場では最もPERが高いマークラインズ(3901)も、自動車情報のオンラインサービス、という特異な業態。PER37倍台と割高だが、割高=人気が高い、ということも言える。そういう銘柄が化けるものだ。

    ただし、16日上場のSFPダイニング(3198)、19日上場のメタウォーター(9551)は、ブックの際に、参考価格帯の上限価格では、公募価格が決まっていない。つまり、公募価格を決めるブックの際に、あまり人気がなかったことを意味している。

    こういった例は、最近ではスカイラークと西武HDといった大型株では見られるが、小型のIPO株では稀だ。
    この二つの銘柄に関しては、公募価格より下で買うことを狙っても良いだろう。動きをよく見極めてもらいたい。

    ■注目される中小型株

    年末にかけ、簡単に言えば考えるのは「買うタイミング」だけだ。
    大型株は、週明け数日間のNYと先物を見ながら下落した反発をとりにいくべきだろう。

    一方で、IPO以外の銘柄でも、中小型株に資金が流入する可能性は高い。IPO銘柄の盛り上がりは、そのまま中小型株の活況に通じるのは、これまでの経緯が証明している。 以下のような銘柄が、調整から出直りを始めている。

    ★アルデプロ
    中古不動産のリフォーム販売。もともと人気が高い銘柄で、昨年はこの時期から年明けにかけ、大暴騰した。

    ★ディップ
    出世株の派遣企業。高値から下落していたが、テクニカル的に出直りが始っている。

    ★enish
    オンラインゲームの開発運営。新たに投入したネイティブアプリを推進中。ここも下落した後の調整がほぼ終了。反発に入るタイミング。

    株式アドヴァイザー 堀




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  • 円安が上げる新たな銘柄群

    公開期間:12月08日09:00〜11月30日00:00
    ■円安が株価を高騰させてきた!

    1ドル=120円を突破してきた。
    「円安になると、日本の輸出企業の業績が良くなり、株価が上がる」
    というのが、ここまで相場を引っ張ってきた理屈。
    であれば、株価は、ここから更に暴騰するのだろうか?

    確かに、
    電気機器、ハイテク、自動車・・・といった日本を代表する企業の大部分は円安が業績の後押しになる。

    また、外国人投資家が日本株を買うとき、同時に円を売って為替ヘッジをする、という行動をする関係で、やはり株価上昇と同時に円安が起こりやすい。

    しかし実は、
    「最近、株価と為替の関係が薄くなってきている」
    と指摘する専門家が多い。
    なぜだろう?

    ■変わる投資行動

    円安が株価高騰につながりにくくなった背景にはいくつかの原因がある。

    @円安メリット企業の異変

    一つは、これまで円安メリットを受けてきた企業に異変が起き始めていることだ。トヨタはとんでもない利益を出しているものの、販売台数の低迷に危機感を隠さない。
    ソニーは経営改革が進まず、果たして円安以外の好材料がいつ出てくるのか疑問だ。
    つまり、円安メリットを受けている企業が、それ以外の買うべき材料がなくなっている、ということが、投資家を不安にし始めている。

    A円安よりも原油安に注目

    前回のコラムで触れたが、円安よりも、原油安のほうが明確なメリットがある企業があるので、そちらに注目がいっている。
    上場企業全体への影響も、そちらのほうが大きい。

    BPKOに注目

    さらに言えば、為替や原油価格などの経済環境よりも、GPIFのような公的資金による買い支えが、目先の株価に最も大きい影響を及ぼしているので、もはや為替動向は短期的には、株式市場に影響しづらい、という見方がある。
    公的な株価下支えの副作用が、すでに出始めているのだ。


    ■新たな円安メリット銘柄


    一方で、円安を材料に上がる銘柄には、新たな見方が出てきた。
    これまでは、
    「円安で為替差益がどれだけ出るのか」
    という側面が円安メリットの中心だった。
    だから円安で上昇する銘柄には、輸出産業が中心となっていた。

    しかし近時出てきた見方は、もう少し間接的なメリットだ。

    代表的なものは
    「円安によって増加する外国人観光客相手に儲かる企業」 が投資家の注目を集めている。

    銘柄で言えば
    「オリエンタルランド」
    ・・・いわずとしれたTDLは、外国人にとっても日本の代表的な観光スポットだ。 あるいは
    「ホテル業界」
    外国人旅行者が増えれば、当然、ホテルの稼働率は上がる。

    また、外国人観光客、というよりも、明確に「中国からの観光客」の増加にスポットを当てた銘柄選びもあるだろう。

    ここしばらく調整局面に乏しい「象印」などはその好例だ。

    象印の家電製品を、中国人観光客が、量販店で「大人買い」という光景は、いまや当たり前になっている。

    米国の「ブラックフライデー」は、年末商戦の初日にして最大の山場の日とされ、株式市場にその動向は影響するが、中国の旅行・買い物シーズンは、年末から旧正月(2015年は2月18日~24日)の頃がピークだろう。
    その間、中国人の消費者を狙ったビジネスは、大きな山場を迎える。

    ★オリエンタルランド(4661)
    もう何年もただ上がり続けている銘柄なので、波がない。面白味には欠けるが、期待には応える。

    ★帝国ホテル(9708)
    外国人にも有名なホテル。
    一目均衡表では雲の上に株価が出たところ

    ★象印マホービン(7965)
    中国人買占め商品が得意。チャートとしてはもう少し調整が欲しい

    株式アドヴァイザー 堀




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  • 原油価格の下落に注目!

    公開期間:12月01日12:00〜11月30日00:00
    ■原油価格が2009年以来の安値に・・・

    原油価格の下落が止まらない。
    原油価格は、今年6月ごろから急落が始まり、WTI先物は、7月に100ドルを割ったと思うと、11月に入って80ドルを割り込み、そこで止まるかと思いきや、先週、OPECの減産見送りのニュースで、一気に66ドルまで売られた。

    市場の雰囲気としては、正直、まだ底値が見えていない。短期的なリバウンドはあったとしても、それも一時のことだろう。
    シェールガス革命による構造的な原油の供給過多に加え、OPECが原油価格の調整機能を失いつつある、という事実、さらに中国の景気悪化に伴う、需要の減退など、今や原油価格には上昇要因がまるでない、というのが現実だ。

    ■株価にプラスかマイナスか
    基本的に、原油価格は多くの企業にとっては「コスト」なので、原油価格が下落することは企業業績にはプラスに働く。よって、株価には好影響のはずだ。

    特に日本の場合、原油価格の下落は、ドル高を招く(運用資産の移動)関係で、さらなる円安の要因となり、自動車やハイテクなど輸出関連企業の業績に、為替を通じてもプラスとなる。

    原油価格・金価格の上昇=ドル下落
    原油価格・金価格の下落=ドル上昇

    という公式は、覚えておこう

    原油価格下落による実態経済へのマイナス面は、なんといってもデフレだ。2%の物価上昇率を目標に掲げる日銀にとっては、歯がゆい現象の一つだろう。

    ■GTOを材料に12月初旬までに仕込む

    市場ではいま、「GTOが株価を後押しする」と言われつつある。

    G=GPIF
    T=TAX(消費税見送り)
    O=OIL(原油価格の下落)

    この3本柱が、専門家の株価予想を上振れさせている。ファンドマネージャーやストラティジストたちの予想は、日経平均株価で年末18000円、というのが一つの一致した認識になっている。為替は、やっと120円予想が聞こえるようになってきた。

    年末までの作戦は、前回の指摘通り、選挙前の12月初旬までに全力で仕込むことが基本だ。
    選挙、年末までのラリーとGPIFの買い、そして年初に向けた新たなNISA枠の活用、と、年初まで予想される活況に対応するためには、どうしても早目の手当てが必要となる。

    ■原油下落デメリット銘柄は避ける!

    原油価格の下落を受け、ANA(9202)、JAL(9201)といった航空関連、そして日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)、といった海運株が上昇ピッチを早めている。 しかし、原油価格の急落が始まった半年前からの株価動向を見ると、これらの銘柄が、日経平均に比べて大きく上がってきたわけではない。つまり、原油価格下落の材料は、ごく最近になって材料視されている要因だということだ。 だとすれば、まだしばらく、これらの銘柄が、上昇相場のけん引役になる可能性はある。

    短期的にこういった銘柄に乗ることが考えられる一方で、商社や資源株がさえない。国際石油開発帝石(1605)などが急落しているが、これらのリバウンドを狙うのは時期尚早に思える。

    市場環境全体が良い中で、資源株全体が出遅れる可能性もあるので、こういった銘柄にはまらないよう、気を付けてもらいたい。
    特に日経平均採用銘柄ではない原油関連は、買いが入りづらいだろう。

    ■シェールガス関連(非エネルギー株)が人気化

    この原油安に一役買っている「シェールガス」が、実は原油安の裏テーマだ。資源を取り扱っている銘柄には原油安はマイナスだが、これを演出する「シェールガス開発関連」は、動意づきやすい。
    大型株ではIHI(7013)や三菱ケミカル〈4188〉だが、中小型株の展開も面白い。ガスの採掘を行い、事業とする企業は、原油安の影響で難しいが、設備系・技術系の企業は、逆に潤いやすい。
    ここの区別を良く見極め、参戦すべきだろう。
    この「シェールガス関連銘柄」は、理想買いから現実買いへ移りつつある。

    @太陽日酸(4091)
    シェールガス掘削用窒素を扱う。1600円から1400円まで短期調整中。信用倍率が0.13倍。

    A明星工業(1976)
    LNG断熱保冷工事を得意とする。上方修正後、高値近辺なので、注意しながら。

    B東洋エンジニアリング(6330)
    シェールガス関連株だが、下方修正後、急落。ほぼ底値に到達か。

    株式アドヴァイザー 堀




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  • 「アベノミクス解散」ということで株価は・・・?

    公開期間:11月25日12:00〜11月30日00:00
    ■自民党勝利の前提で投票日までは強い展開 12月14日投票で選挙が走り始めた。
    これで株価はしばらく上がるのでは?と言う人が多い。確かに、選挙で株価が上がる、というアノマリー(=理屈では説明しにくいが、よく起きる現象)はよく言われる。

    最近の2012年の衆院選、2013年の参院選は、ともに選挙前、株価は上がった。2012年といえば、民主党が歴史的大敗を喫し、自民党政権が復活した選挙だが、今回と同じように、師走の選挙だった。
    このときの選挙までの1か月間の上昇率は7.9%、15日間では3.1%。自民党政権への期待感からか、選挙後1か月で見ても、さらに8.9%上昇している。

    2013年の参院選も自民党の圧勝だ。このときは選挙までの1か月では10.3%、15日間で2.0%の上昇。しかし、選挙後には1か月間で8.0%下落した。

    実は2005年以降、株価が投票日までの15日間で上昇したのは、6回中3回だ。そしてそのいずれもが自民党の大勝で終わっている。

    1度だけ、自民党大勝でも株価が上昇しなかったケースがあるが、それは民主党政権下の参院選挙だ。

    残る2回は民主党が勝った選挙。このときは選挙前にも下がったが、その後にはもっと弱い相場展開をした。

    これだけのデータから言えば、自民党政権下で自民党が圧勝するケースでは、株価は選挙前に上昇しやすい、ということになる。

    しかも今回は「年末」で「金融緩和の後」、「消費増税は見送り」、「GPIF」が下支えをし、「中国が利下げ」をした。
    解散について、株価が上昇しやすいタイミングを選んだのは間違いない。「アベノミクス=株価上昇」であり、今回の選挙は「アベノミクス選挙」だと、安倍首相本人が断言した。
    与党が選挙運動を順風で戦うためには、どうしても株高の演出が必要になるのだ。

    つまり、政権は、選挙期間中、株価をどうしても支える覚悟がある、ということではないか・・・?
    もし下がれば、自民党の票に直接的な影響がある。

    結論を言えば選挙までの15日間は買いだろう。ただし、手堅くいくなら、選挙当日や選挙後には売るべきかもしれない。


    ■狙いは日経平均採用銘柄など

    株価を押し上げる材料が、今は揃っているが、積極的に買い上げる期間は限られている。せいぜい12月初旬まで。狙いの中心は大型株に置いて、選挙までの3週間で勝負だ。 選挙終了後に、短期的な下落相場が来る可能性があり、その前に一度売却して資金化ができるようにしておきたい。
    一方で、中期的に持っても良く、幅が取れる可能性がある中小型株をいくつか検討しておきたい。そういった銘柄は焦ることなく、保有しておけば良い。いずれ中小型株に相場の中心は移動する。
    前回紹介した銘柄は中小型株の投資先候補に依然として入れておいて良いだろう。

    まずは、出来高ができて、外国人が買ってくる大型株を中心に銘柄を考えたい。そして、中小型株では、順張りと逆張りの銘柄を一つずつ抽出しよう。全体的には大方株7に対して中小型株3だ。
    具体的には、以下のよう考えたい。

    @日経平均採用銘柄
    A中国関連
    B消費増税関連

    @素直に確実にあげてくることを考えると、日経平均採用銘柄を中心に考えるべきだろう。
    中でも、中国に強いファーストリテイリング(東証9984)は、45000円という節目(過去2度チャレンジした)を抜けるチャンスと見る。
    また、ここ最近、日経平均に出遅れている採用銘柄、ソフトバンク(東証9983)も、出直りのチャンスだろう。
    日経平均との差を縮める可能性もあり、そうなると面白い展開になる。案外動きは遅いかもしれないが、保守派の投資家には向いている。

    A中国関連では、中国進出のフロンティア、株価が絶好調の平和堂(東証8276)や、業績が芳しくないものの、信用残が落ち着き、底値到達感が出てきた極楽湯(東証2340)なども、注目される。
    どちらも、リスクはあるが、中国の消費関連銘柄。それなりのリターンも期待できる。

    B消費増税は、先送りにはなったものの、今度は延期しない、という安倍首相の明言もあり、やはり市場のテーマになりやすい。大和や積水の両ハウスメーカーを始め、住宅業界が注目されるだろう。

    株式アドヴァイザー 堀




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  • 年末にかけて盛り上がる株式市場!

    公開期間:11月17日12:00〜11月30日00:00
    ★年末までは強気!・・・しかし。。。

    日銀と政府与党の駆け引きが頂点に達した。
    先日、日銀総裁の黒田氏は、政府に消費税を上げさせるプレッシャーの意味を兼ねて、異例の緩和に出た。

    それに対して政府が出した答えは、消費税を上げず、解散総選挙だ。
    つまり、消費税増税回避の責任を、政府は国民の判断に委ねた。
    私には、安倍さんは、対野党・対国民ではなく、対日銀の政策としてこの解散を進めているように見える。
    「黒田さん、消費税を上げろというが、今は上げたくない。私に嘘つき!というかもしれないが、私の判断が正しいかどうかは、民意に問うよ」
    という感じだ。

    もちろん、財政危機に興味がない国民は、増税回避を歓迎し、安倍政権に再び信任を与えるだろう、と読んでのことだ。
    実際、そうなるだろう。

    消費税、解散、海外市場、中韓関係・・・
    年末にかけ、話題には事欠かない状況が作られつつある。

    短期的には、いわゆる「人気政策」の継続により株価は上がりやすい。
    日経平均の動きは派手になり、ミニ先物などのファンは、うまくすれば儲かるだろう。

    しかし、人気政策には犠牲がつきもの。
    金融緩和で円安、消費税増税回避は財務が不安定になるので、これも円安要因。円安は、異常気象とも相まって、物価を引き上げる。
    そして、消費税増税後の景気高揚効果は限られる。10%まですぐに上がらない、となれば消費行動は緩やかになるだろう。
    こうなると、不況下の物価上昇(スタグフレーション)の影が近づいてくる。

    この状況を避けるには、円安で業績が潤う企業業績を、給与アップなどを通じて個人消費など景気の回復につなげるしかない。トヨタが2兆円儲けて「でも販売台数は下がっている・・・」と、給与アップなどを牽制し、設備投資を抑制すれば、スタグフレーションの影はそれだけ濃くなる。

    しかし、個人投資家にとってはそれでもいいだろう。
    中期的に株を持つなら、景気動向は懸念すべき内容だが、年末までの短距離走なら関係ない。
    消費税増税の延期と、選挙で現政権が勝つことで、相場は一段高を狙うことは十分にできる。


    ★9月決算発表銘柄を狙い撃ち?

    9月決算銘柄の発表が、14日までに行われた。

    投資方法として、今しかできないのが、決算発表を契機としたリターンリバーサル。
    たとえば、良い決算の銘柄は、決算発表までは上がるが、実際に発表されると、「材料出尽くし」
    とされ、株価は急落する。

    この現象を利用するのは、常勝投資家の常道だ。

    多くの投資本では、「決算発表など、株価が大きく動くときはあまり触らないこと・・・」とされるが、私は大反対だ。
    大きく動くときにやらないで、いつ株をやるというのだ?

    14日の決算発表銘柄より~

    @長大
    決算発表に先だって、10月末に大きな業績予想の上方修正をした建設コンサルタント会社「長大」(東証9624)は、それまでは株価が上昇してきたのに、そこを境に下落してきた。
    しかし、14日に発表した決算では、今度は今期予想を減益予想とした。考えてみると、前期の業績に大型受注が入った関係で、一時的に大きな数値がでたとすると、今期一旦減益予想を発表するのは、当たり前かもしれない。
    もし、月曜日以降大きく下落する局面があれば、動きを見極めて買いで攻めると面白いだろう。

    Aみんなのウェディング
    「みんなのウェディング」(東証3685)は、今年上場したばかりだが、決算発表と同時に、早速不祥事だ。売り上げの一部が監査法人に認められず、代表取締役の交代を発表している。
    会社にとってはたいへんな事態だが、投資家にとっては面白い展開だ。誤解されやすいが、決算を粉飾したわけではなく、入れ込もうとしていた売り上げの中に社員関係の結婚式が実態なく入れてあり、しかも資金を出したのは社長だという。これを決算に入れようとして監査法人に認められなかったわけだ。

    もちろん、普通あってはならない事態だが、決算自体にはその数値は入っておらず、それでも結構な増益だ。
    株価は、上場来大きく下落しており、先般、やっと底値をうったばかりだが、もしここでまた大きく下がるようなら、リバウンドも大きいのではないだろうか。リスクも大きいが、大物狙いなら面白い。

    BIMV
    絶好調の自動車業界向けに振動検査装置を提供する「IMV」(東証7760)も14日に決算を発表した。
    前期、大きく業績予想の上方修正を出し、株価も大きく成長した企業だが、また今回も、予想数値を控えめに出している。あれだけ注目されている海外での受注をほとんど読んでいない。
    この企業は、航空宇宙産業関連でも稼いでおり、近づいている「はやぶさ」打上げや、米国の「スペースランチシステム」にも関わっている。
    決算発表前に急に出来高が増えたが、まだ株価は低い水準だ。

    株式アドヴァイザー 堀




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  • 消費税動向を横目で見ながら急騰に乗れ!

    公開期間:11月03日12:00〜11月30日00:00
    10月31日、渋谷がハロウィーンで大騒ぎしている間、金融界は激震に見舞われていた。外資系証券マンの多くは、急遽、渋谷行を断念し、仮装への投資は無駄に終わってしまった。

    激震の震源地は、日本橋だ。
    日銀が、政策決定会議で、意表を突いた追加金融緩和を発表し、それと時間を前後して、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が運用資産の国債比率引下げ、株式投資比率の拡大を、正式に発表したのだ。

    このニュースの「凄さ」は、なかなかわからないかもしれないが、ハッキリ言って、日本の金融当局は、勝負をかけてきた、と言っていい。

    もともと、GPIF改革の進展は、市場関係者が待っていた材料ではある。日本の株式市場に、10兆円程度の新たな資金が流入する可能性が出てくるからだ。阿倍内閣が、この作戦をずっと進めてきたことは、誰もが知っている。

    しかし、一方で、少し不安もあった。
    売られるかもしれない国債市場は、どうなるんだ?
    ということだ。
    しかし、今回、日銀によってそれに対する一発回答がでた。 つまり、GPIFが売る国債を日銀が買い、市場に資金を供給する。
    GPIFはその資金を株式市場に振り向ける。

    この、国を挙げた資金循環が、世界をあっと言わせ、株高は世界を一周して、これから2週目に入ろうとしているところだ。 また、米国の量的緩和終了の着地をためらっている世界中の投資家にとって、日本の追加緩和は、まさにフラストレーションの解消をすべきニュースだったのだ。

    しかし、このタイミングの政策決定には、黒田総裁からのもうひとつのメッセージがこめられている。
    それは、
    「消費税をきちんと上げろ」
    ということだ。
    今週から、消費税を10%に引き上げるか否かの検討会合が始まる。
    黒田氏は、「日銀としてはきちんとやれるだけの対策はうった。あとは約束通り、消費税を上げろ」
    と言わんばかりだろう。
    日銀と財務省は、単純に言えば、ライバル関係にある。日銀には、ここしばらく、景気対策をすべて負担させられている、という意識は高い。財務省の言い訳である「税収が減り、景気対策をする予算がない」という議論を封印させたいのだ。

    いずれにしても、今週は、大型株、日経平均採用銘柄がふっとぶだろう。
    特に不動産関係は、すでに金曜日に大幅な上昇を見せた。 どの業種・銘柄を選ぶかは、短期的には好みの問題だけだ。
    野村證券(8604)、安川電機〈6506〉・・・
    この辺の銘柄は、直近の高値を抜いていない分、買いやすいだろう。
    またファーストリテイリング(9983)は、日経平均の感応度が高く、昨年12月の45350円、という目標もある。
    商社3社は、直近で窓を開けて下落してきているが、それぞれ微妙に株価位置が異なる。伊藤忠商事(8001)は、動きは早いが天井が低いかもしれず、丸紅(8002)は下落からのリバウンドがまだ弱く、上昇スピードは遅いが、上昇幅は大きい可能性がある。
    また、日銀は新たにJPX400のETFを買い入れ対象に加えた。この措置により、同指数の採用銘柄は急騰するだろう。

    しかし、ここ数日の上昇スピードは常軌を逸しているかもしれない。それともう一つ、消費税引き上げ懸念はかえって急上昇している。これによる景気減速などが懸念される動きが、どこから出てくるかは注視する必要がある。

    その場合、出遅れるだろう中小型の優良銘柄を狙う手もある。
    次週に決算発表が行われる優良中小型銘柄は、中期的にはねらい目になるかもしれない。

    株式アドヴァイザー 堀




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