年末にかけて盛り上がる株式市場!
公開期間:11月17日12:00〜11月30日00:00日銀と政府与党の駆け引きが頂点に達した。
先日、日銀総裁の黒田氏は、政府に消費税を上げさせるプレッシャーの意味を兼ねて、異例の緩和に出た。
それに対して政府が出した答えは、消費税を上げず、解散総選挙だ。
つまり、消費税増税回避の責任を、政府は国民の判断に委ねた。
私には、安倍さんは、対野党・対国民ではなく、対日銀の政策としてこの解散を進めているように見える。
「黒田さん、消費税を上げろというが、今は上げたくない。私に嘘つき!というかもしれないが、私の判断が正しいかどうかは、民意に問うよ」
という感じだ。
もちろん、財政危機に興味がない国民は、増税回避を歓迎し、安倍政権に再び信任を与えるだろう、と読んでのことだ。
実際、そうなるだろう。
消費税、解散、海外市場、中韓関係・・・
年末にかけ、話題には事欠かない状況が作られつつある。
短期的には、いわゆる「人気政策」の継続により株価は上がりやすい。
日経平均の動きは派手になり、ミニ先物などのファンは、うまくすれば儲かるだろう。
しかし、人気政策には犠牲がつきもの。
金融緩和で円安、消費税増税回避は財務が不安定になるので、これも円安要因。円安は、異常気象とも相まって、物価を引き上げる。
そして、消費税増税後の景気高揚効果は限られる。10%まですぐに上がらない、となれば消費行動は緩やかになるだろう。
こうなると、不況下の物価上昇(スタグフレーション)の影が近づいてくる。
この状況を避けるには、円安で業績が潤う企業業績を、給与アップなどを通じて個人消費など景気の回復につなげるしかない。トヨタが2兆円儲けて「でも販売台数は下がっている・・・」と、給与アップなどを牽制し、設備投資を抑制すれば、スタグフレーションの影はそれだけ濃くなる。
しかし、個人投資家にとってはそれでもいいだろう。
中期的に株を持つなら、景気動向は懸念すべき内容だが、年末までの短距離走なら関係ない。
消費税増税の延期と、選挙で現政権が勝つことで、相場は一段高を狙うことは十分にできる。
★9月決算発表銘柄を狙い撃ち?
9月決算銘柄の発表が、14日までに行われた。
投資方法として、今しかできないのが、決算発表を契機としたリターンリバーサル。
たとえば、良い決算の銘柄は、決算発表までは上がるが、実際に発表されると、「材料出尽くし」
とされ、株価は急落する。
この現象を利用するのは、常勝投資家の常道だ。
多くの投資本では、「決算発表など、株価が大きく動くときはあまり触らないこと・・・」とされるが、私は大反対だ。
大きく動くときにやらないで、いつ株をやるというのだ?
14日の決算発表銘柄より~
@長大
決算発表に先だって、10月末に大きな業績予想の上方修正をした建設コンサルタント会社「長大」(東証9624)は、それまでは株価が上昇してきたのに、そこを境に下落してきた。
しかし、14日に発表した決算では、今度は今期予想を減益予想とした。考えてみると、前期の業績に大型受注が入った関係で、一時的に大きな数値がでたとすると、今期一旦減益予想を発表するのは、当たり前かもしれない。
もし、月曜日以降大きく下落する局面があれば、動きを見極めて買いで攻めると面白いだろう。
Aみんなのウェディング
「みんなのウェディング」(東証3685)は、今年上場したばかりだが、決算発表と同時に、早速不祥事だ。売り上げの一部が監査法人に認められず、代表取締役の交代を発表している。
会社にとってはたいへんな事態だが、投資家にとっては面白い展開だ。誤解されやすいが、決算を粉飾したわけではなく、入れ込もうとしていた売り上げの中に社員関係の結婚式が実態なく入れてあり、しかも資金を出したのは社長だという。これを決算に入れようとして監査法人に認められなかったわけだ。
もちろん、普通あってはならない事態だが、決算自体にはその数値は入っておらず、それでも結構な増益だ。
株価は、上場来大きく下落しており、先般、やっと底値をうったばかりだが、もしここでまた大きく下がるようなら、リバウンドも大きいのではないだろうか。リスクも大きいが、大物狙いなら面白い。
BIMV
絶好調の自動車業界向けに振動検査装置を提供する「IMV」(東証7760)も14日に決算を発表した。
前期、大きく業績予想の上方修正を出し、株価も大きく成長した企業だが、また今回も、予想数値を控えめに出している。あれだけ注目されている海外での受注をほとんど読んでいない。
この企業は、航空宇宙産業関連でも稼いでおり、近づいている「はやぶさ」打上げや、米国の「スペースランチシステム」にも関わっている。
決算発表前に急に出来高が増えたが、まだ株価は低い水準だ。
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